2013/02/06
フォンタン後、HCUに戻ったこのかですが、ちょっと話を聞いていた通り表情が!?
大好きなアンパンマンのDVDを見せても、無表情。
後は泣くことしかありません。
名前を呼んだり、話しかけたり、微笑んだりしても以前とは全く違って反応が帰ってこないのは親としてショックです 涙。
医療センターには交代で行ってました。
朝から夕方までは奥さんが、夜は僕の仕事が早めに終われば最終の22時までいました。
初めは、自分が固定されていることも知らずに動きたいのに動けない事が嫌で、泣いていることが多かったし、今まではそんなに嫌がらなかった薬も嫌がって。
無理に飲ませると、決まってすぐ後からもどしてしまい泣いていました。
食事も彼女なりに好みがあるらしくご飯と鳥のひき肉は飲み込めないのかあまり好んで食べませんでした。
しかし、野菜や芋類は好んで、パクパクすごいい勢いで食べてましたね!
術後、6日くらいから食事も完食するようになりました。
その頃くらいからクッションに支えられてお座りできる様になってご飯も食べれるようになったけど、まだまだ表情は戻りませんでした。
そんなこんなで、先月の大雪の日。
仕事終わりに医療センターに行ってきました。
なんとか東戸塚からバスに乗ったんですが、バスの運転士さんがアナウンスで〝本日は医療センターに乗り入れしません〟と。
何~っ!!!!!!!!!!!!
聞いてみたら、雪の影響らしく、近くのバス停から歩いて下さい。って。
仕方ないので、近くのバス停から歩きました~っ。
とにかく、雪がすごいのと、あの坂道。
滑って、油断しているともっていかれます。
やっとの思いで病院につきました~っ。
医療センターに通ってから約2年間で初めてだったので、ある意味勉強になりました。
しっかり覚えとかないとですね~っ。
HCUに入って、このかの病室へ。
すると看護師さんが僕のところへ来て、〝日曜日に退院の話が出ていますよ!〟。
僕は、〝何~っ!〟。
次の日に担当医から説明があるので、その時に詳しく話してくれるそうなんですが、奥さんはその日のお昼まで病院にいて、そんな話はしていなく、、、、、、、、。
また、いきなり退院!?
毎回のことですが、いつもこんな感じで突然言われるので、驚きや嬉しいやら心配やらいろんな感情が出てきますね~。
その日はこのかもすでに寝ていたので30分位で早めに病院を出ました。
もちろん帰りも途中のバス停まで歩きです~っ。
やっぱり帰りの方が怖いですね。
あの下り坂、奥さんに退院の話の電話をしながら歩いたせいか、30分位歩いてました。
あの日は、電車の本数も少なかっいたので帰るのも散々でしたけど、今となっては忘れられない日になっています。
次の日、奥さんが退院の説明を受けだんですが、説明をうけるならT医師が良かったらしく、時間が取れるまで待っていると、先にA医師が、〝僕じゃダメかな~っ〟みたいな表情で入ってきたそうです。
奥さんが、〝先生、退院早くないですか~?〟と聞くと。
A医師はつかさず、〝いや~、全然大丈夫でしょ!遅いくらいだよ!〟と満面の笑顔で答え、〝一週間位でも良かったんだけどね~っ〟と太鼓判おされたみたいです。
ちなみにドレーンはその日の朝取れました~っ。
そのあとに、T医師も来てくれて沢山退院のこと聞けたみたいです!
十分な説明と太鼓判。
退院後の不安もあるけどやっぱりじっくり話を聞けると気持ちが落ち着きますね〜。
そんな話を奥さんから聞いて話をしていると、また〝A先生!やっぱりなんかいいことあったんだよ!〟と僕らの妄想も続くわけですよね。
多分、昨年の年末からのA医師の変わり様。
気づいているのは、僕らだけではないはずです(笑)。
退院当日。
その日まで、結局このかの笑顔は病院では見られませんでした。
退院するとき、お世話になった看護師さん、新生児から覚えてくれている看護師さんたちに見送られながらHCUを出ました。
これから新しく覚えていかないといけない事やこれからのこのかのことを沢山話しながら、お家に帰りました。
お家に帰ってこのかに話しかけていると、彼女は少し微笑んでくれました。
〝今笑ったよ!〟と奥さんを呼んだら、僕ら二人のまえでまた彼女は微笑んでくれました。
ノンちゃんお帰り~っ!
以上が当時mixiでの日記です。
ちょっとここでいくつか心臓のオペをする時に使う用語があるので書きますね。
【ドレーン】
術後に心臓の周りや胸の中に溜まった血液や水を体外に排出する為の菅(ドレーン)を留置している為出血や水の量が減ってきたら外していきます。
このドレーンは術後必ず行うもので、医療センターではドレーンが外れた時点で問題が無ければ退院できます。
このかの場合は、11日で退院できました。
担当医曰く、早めの退院もリハビリの1つだそうですよ。
このドレーン、痕が残ります。
【開胸手術】
心臓の手術をする時に行うオぺです。
全ての疾患に行うものではないですが、必要な心疾患に対してはこれを行います。
その心疾患の種類によって、何処をどれ位開くのか?は違ってきます。
一回目のオペで胸骨を切っています。閉じるときに胸骨をワイヤーなどで固定させるのですが、2回目のオペ(再手術)の時には癒着剥離(傷が治る際に周りとくっついてしまう事を癒着といい、それをはがす操作を剥離といいます)という操作が必要なので慎重に行います。
それが2回目、3回目になっても同じ部分を開くので傷跡がそれ以上広がらないようにしています。
心外の担当医もおっしゃっていましたが、この癒着剥離は凄く神経を使うそうです。
これをしっかり行う事で、その後の合併症も防げるとの事。
日記にも書きませたが、そこに菌が繁殖した場合はその菌を取り除き、その菌の繁殖がなくなったのを確認してから閉じるという事。
その日数は読めないらしいです。
この話を聞いた時は凄く胸が痛かったです。
とても他人事と思えないのもあり、涙がでました。
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/shouni/section/singeka_shikkan.pdf
上に小児心臓病と心臓手術についてのファイルを貼っているので、ご興味のある方はご覧下さいね。
先月の話ですが、実家の温泉に行った時の話しです。
温泉に入っているとみんな見るんですよ。
のんちゃんの胸の傷跡。
まだ彼女は周りの目線を気にしないで年齢なんで気にしてなかったけど、僕らはその目線がきになりました。
すれ違う人、みんなのんちゃんの胸を見る。
きっと見ている人は小さい子供なのに大きな傷って、何かあったんだろうなぁ?って思っているかもしれませんけど、この子が大きくなった時にそれをコンプレックスに感じる年齢になる。
どこまでできるか分からないけど、そんな時しっかりフォローしていけるようにしていかないといけないなって改めて認識しました。
彼女はいま5歳です。
再来年には小学校に入学します。
決めていた事ですが、彼女が小学校に入ったらこの病気の事をしっかり伝えていこうと思っています。
この病気がどういうものなのか?
どんなことに気をつけないといけないのか?
この先の通院やカテの事。
それからお薬の事。
この病気や傷跡を聞かれたり、見られた時の対応の仕方。
まだまだたくさんありますが彼女に伝えていこうと思っています。
彼女にもこの病気を受け入れて欲しいからです。
受け入れるということは、この病気と共に生きるという事。
大げさに聞こえるかも知れませんが、そう生きて欲しいんですよ。
これは親の勝手な思いなんでしょうけどね。