大血管転位
難病情報センターのリンクを貼っているのでご覧下さい。
大動脈が右心室から、肺動脈が左心室からそれぞれ起始する病気で、産まれつき血管の位置が反対(転位)になっている病気です。
肺で酸素化された血液は左心室から肺動脈を通って再び肺へ、全身から帰ってきた血液は右心室から(肺を通らないまま)大動脈を通って再び全身へと流れていきます。このためそのままでは全身に酸素を含んだ血液が流れないので、左心系(左心房、左心室)から右心系(右心房、右心室)への抜け道が必須になります。
このリンクで言うと、このかはⅠ型です。
http://picu.umin.jp/video/heart/tga.mp4
イラスト動画のリンクを貼っているのでご覧下さい。血液の流れも分かりやすいですよ。
動画では左心も右心もありますが、単心室症の場合は心室は1つです。
当時Webでいろいろ調べたんですが、そのほとんどが〝スイッチ手術〟や〝ジャテーン手術〟を行うみたいです。
だからかも知れませんが調べてみると、単心室で大血管転位症をもっている場合のオペは、〝DKS吻合〟で行われているケースが多かったです。
〝DKS吻合〟
ダムス・ケイ・スタンセル手術 肺動脈ー大動脈端側吻合術(Damus-Kaye-Stansel Operation)
大動脈と肺動脈を心臓から出てきたすぐのところで切断、両方を大動脈に結合して太い血管にする手術です。
人工血管を使って右心室・左心室から出た血液を全身に回すようにします。
http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/4/48130/20160528091746498843/124_9.pdf
岡山大学のファイルを貼っているので、ご興味のある方はご覧下さい。
これは個人的な見解ですが、いろんな件数を見ているとこれからDKS吻合がメインになっていくのかなと感じます。
もちろん全ての心疾患で行われる事はないと思いますが、心疾患の赤ちゃんに対してそのチームがその子にとって一番の方法を考えてくれているはずです。