肺動脈バンディング
肺動脈バンディング
このかが産まれてすぐ行った手術です。
今回は、静岡県立こども病院のリンクを貼っていますのでご覧下さい。
このかの場合、最終的にフォンタンを目指します。
だから、一時的に肺への血流を制限して心臓への負担を軽くする準備の一つとしてこのバンディングを行いました。
初めての手術だったので、なかなか麻酔が効かない状態が続き、時間がかかりました。
これも赤ちゃんによって麻酔が効きやすい、効きにくいがあるようです。
それからこれはどの手術でも気になるところですが、病院によって体の何処を開くか?は違ってくると思いますが、このかの場合は背中の右側の背骨と肩甲骨の間、より肩甲骨に近い場所で肩甲骨の形と同じように切ってありました。
手術痕(傷)は、なるべくなら目立たなくしてくれる方がいいですよね!
それは、男の子であれ女の子であれ同じだと思います。
大きくなったときにできれば目立たない様に。
ですが、手術の種類で何処をどの位開くのかは違います。
〝それでもこの子の命が繋がるなら〟と願い心臓血管外科に託します。
この肺動脈バンディングは、難しい手術ではありませんが簡単なものでもありません。
それから、〝人工心肺〟を使わなくていい分、〝合併症〟のリスクも少ないです。
このときに初めてこのかに対して、手術をする上で必要な書類にサインしました。
それはあまりにも多く、初めて聞くものや、初めて目にする言葉だらけでした。
この病院、この担当医を信頼してさまざまな書類にサインしていきます。
もちろん説明を受けますが、僕らの心の余裕がありません。
説明を受けるがまま、言われるがままサインをしたのを今でもはっきりと憶えてます。
今思えば、それは信頼して託しているから、信用しているから、きっと成功するって思ってたからなんですよね。
でもね、今は違います。
しっかり説明してもらいます!
しかも細かく。
麻酔は何を使うのか?
何処からアプローチするのか?
どの位で開胸するのか?
もちろん〝合併症〟の種類でも〝確立が0,8%〟しか無いものでも教えてもらい、説明してもらいます。
カテなら何処の血管から〝シース〟をいれるのか?
たまに、〝放射線量〟。
〝造影剤〟は何を使うのか?
違っていたら、なぜ違う造影剤を使うのか?
それに対してアレルギーの検査はしたのか?
手術や〝カテ〟で聞く内容が全く違います。
忘れそうなら、〝コレを聞きたい〟物をノートに書いてその時に聞きます。
え~って!
思うでしょう?
僕らはそれ位やります。
それはこれからも。
それはこの先の日記で書きますが、〝ふざけんなぁ!〟って思いをしたからです。
〝これが医療なの?〟
って本気で思いました。
〝悔しい〟って思いしかない。
そんな思いをもうしたくないから、カテや手術の時は必ず自分たちが納得してからサインをするようにしています。
〝同意書〟にサインする。
それは手術の大きいさや難しさ関係なく、そのこの命や今後の将来を決める書類です。
だから、時間がかかっても、面倒でも、しっかり〝インフォームドコンセント〟をその担当医から聞いてください。
もちろんその手術に関わる担当医と看護師さんに。
これは、僕たちの願いでもあります。
同じ思いを、ご家族やその赤ちゃんにさせたくありません。
たからお願いです。
ご両親の皆様、しっかりとした〝インフォームドコンセント〟をうけてください。
どうか、よろしくお願いいたします。